介護労働者雇用管理責任者講習

 公益財団法人介護労働安定センター主催の介護労働者雇用管理責任者講習の中で、「人事評価と賃金管理」の講師を務めました。

当日は、定員の40名を上回る受講者の方ににお集まりいただき、3時間にわたり熱心に聴講していただきました。

 

 講習のテーマは、「人事評価と賃金処遇によるモチベーションアップを図る」です。

講習では、人事評価と賃金管理の基本的な知識、フィードバック面談の進め方の講義の後に、人事評価制度の理解度テスト、グループワークによる人事評価の事例演習を実施し、あっという間に時間が過ぎてしまいました。

 

 介護労働安定センターの雇用管理改善CKECK&DO25のチェックリストにより職員の満足度調査を実施すると、ほとんどの事業所で「評価・報酬」の項目が低評価となっています。

例えば、「仕事の役割や責任の範囲、必要な能力等を明確に示していない」「仕事ぶりや能力について評価し、面談によるフィードバックを行っていない、あるいは何らかの処遇改善につなげていない」「賃金の決め方・上げ方をルール化し、明確に示していない」などです。

 

 アメリカの作家D・カーネギーは、歴史的ベストセラーとなった著書「人を動かす」の中で、「人を動かす秘訣は、この世にただ一つしかない。この事実に気づいている人は、はなはだ少ないように思われる。しかし、人を動かす秘訣は、間違いなく、一つしかないのである。すなわち、自ら動きたくなるような気持ちを起こさせること-これが秘訣だ。」と述べ、続けて「人間の持つ最も根強い衝動は、”重要人物たらんとする欲求”である。」としています。

言い換えれば、「承認の欲求」「自己重要感による満足」とも言えます。

 

 「評価・報酬」を適切に行うことは、こうした欲求に応えることにもなり、職員のモチベーションアップと、さらには適切なフィードバックにより人材育成にもつなかるものと考えています。

 

 この講習が、受講された方の事業所の改善に少しでもお役に立てればと願っています。


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介護労働者雇用管理責任者講習
当日の資料の一部を掲載します。
「人事評価と賃金管理」資料.pdf
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